トップメッセージ

ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社
代表取締役社長髙柳 浩二

くらし、たのしく、あたらしく

統合の完遂と、日々の改善「Everyday IMPROVE」で、常に新しい価値を提供し、サステナブル社会の実現に貢献する小売グループへと成長してまいります。

経済・環境・社会 各側面での経営統合による効果

CVS・GMSそれぞれの強みを活かし、一人ひとりに成長してもらいたいと思っています。

2016年9月、コンビニエンスストア事業(CVS)を展開するファミリーマートと、総合小売業(GMS)とCVSを中心としたユニーグループ・ホールディングスが統合し、売上高約4兆円のユニー・ファミリーマートホールディングスが誕生しました。それぞれが持つ事業特性を活かしながら、両社のシナジー効果を創出し、小売グループとしての成長を一層加速させたいと思っています。企業理念「くらし、たのしく、あたらしく」に掲げたように、これからの時代に必要とされる新しい価値を提供し、毎日の生活の中で、お客様や地域社会から信頼され必要とされ続ける企業を目指してまいります。

経済のグローバル化の浸透により、調達網や消費者への商品供給は国境を越え、また社会・環境の課題についても、企業が解決に向けて積極的に取り組むことが国際社会から求められてきています。私たちもこれまでの考え方にとらわれず、新しい視点で積極的な事業展開を進めてまいりますが、統合の結果得た「規模」が実にこれを後押ししてくれます。

小売業にとって、規模の拡大は効率化の源とも言えるほど非常に重要です。これまでファミリーマート12,000店、サークルK・サンクス6,000店で別々だった製造拠点や配送ルートの集約・合理化が進むと、サプライヤーや物流などのビジネスパートナーとの仕事のやり方が変わり、ひいては社員の業務に対する意識や行動自体も変わってきます。当然、お客様に提供する商品やサービスの質が向上するだけでなく、社会課題の一つであるCO2の削減にもつながるなど、2社の統合によるメリットは経済に限らず社会や環境の側面にまで、大きな成果を生み出します。

加えて、企業としてもCVSとGMSの社員同士が、お互いを認め合い、それぞれの強みを共有し合いながら成長することで、シナジー効果はさらに高められるはずです。約1万7千人の社員(連結ベース)が一つとなり、さまざまなステークホルダーの方々の意見に耳を傾け、お客様や地域社会のためにできることを考え、誠実に実践してもらいたいと思っています。

社会課題に向き合った経営

私益の追求だけでなく公益もしっかりと考えた、バランスの良い舵取りをしていきます。

当グループでは持続的な成長を実現するため、サプライチェーン機能の再構築や一元化、お客様や地域社会と直接接点を持つ店舗基盤の強化などを進めています。こうした経営戦略の実効性を高めることで利益を獲得し、また株主に還元しながら成長を目指しますが、こうしてもたらされるビジネス上の便益は、お客様や地域社会、或いはお取引先が直面している社会・環境課題を顧みずに成し遂げられるものではありません。営利企業として、私益を追求するのみならず公益もしっかりと考えながら、バランスの良い舵取りをしていくことが重要だと思います。

これまでに、ファミリーマートでは、全都道府県への店舗展開という利点を生かしながら、自治体と連携して社会インフラの一翼を担うなど、「あなたと、コンビに」をキーワードに地域と密着し、高齢者の見守りや店頭募金を通じた次世代育成支援、また災害時の協力支援など広く社会貢献活動に取り組んできました。ユニーは、日本を代表する環境先進企業として、小売業界で唯一のエコ・ファースト企業に認定されています。事業活動を通じて循環型社会・低炭素社会・自然共生社会を実現する「持続可能な社会」の構築に向け、13件の「食品リサイクルループ」の構築で国内の食品リサイクル事業をリードするほか、地域の次世代環境教育やエシカルな買い物の推進などにも力を入れています。

さらに、地域の循環型社会の形成を目指したファミリーマートとユニーの協働事業として、新たな「食品リサイクルループ」の構築や容器包装の環境配慮を推進するなど、サステナビリティの面でも経営統合によるシナジー効果が発揮されています。今後も、こうした取り組みをさらに推し進めていくことで、大切なステークホルダーの皆様と一緒に社会課題に向き合い、グループ全体が社会とともに持続的に発展していくことを目指します。

サステナブルカンパニーとしての成長

地域に根差した企業、そして国際社会の一員として、社会課題の解決に貢献しながら発展していきます。

ユニー・ファミリーマートホールディングスは、2017年9月末に国連グローバル・コンパクトに加盟しました。これは、当グループが国際社会の良き一員として、人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、そして腐敗の防止にかかわる10の原則に賛同し、その実現に向けて努力を継続することを、私自ら署名したものです。海外に広がるサプライチェーンを擁する企業グループとして、国際社会の極めて当たり前のことを心新たに宣言することは、大事なことだと思っています。グローバルな視点で将来を見据えつつ、これからも地域の皆様に寄り添いながら、社会・環境課題の解決に向けて取り組みます。

この加盟に先立ち、「サステナビリティ基本方針」を制定し、当グループとして持続可能な社会の形成を目指すことをあらためて掲げました。当グループの事業が地域社会や環境に及ぼす影響と範囲、そしてステークホルダーの皆様からの期待は、非常に大きなものであると認識しています。生産と取引・消費までにおけるバリューチェーン全体で良い影響を増大させ、また期待に応えるためにも、この基本方針のもと私たちが自らの責任を自覚し、グループ企業として一体感を持って実践していきます。

また、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成への貢献も掲げ、社会課題を認識し、当グループの事業活動を通じた解決に寄与していくことを表明しました。今日、コンビニエンスストアをはじめ私たちの店舗に対しては、社会インフラとして住みやすい街づくりに貢献することが期待されています。物流網を背景とした災害時の物資支援や夜間での防犯拠点として、また銀行ATMの設置、役所の証明書交付(住民票等)、イートインスペースの設置など、利便性を追求したいわゆる「万屋(よろずや)」の存在として、また地域の皆様が集うコミュニティの場として、地域社会の課題解決に寄与しながら発展していきたいと思います。昨今、長期的な企業価値をESG(環境・社会・ガバナンス)の観点で評価する動きが活発となり、今後ますます広がっていくと言われています。ESG投資の潮流の中でさらに評価を高めていくためにも、店舗網を活かして社会貢献に取り組むファミリーマート、そして環境先進企業のユニーと、グループ各社それぞれの強みを活かしながら、SDGsの達成に向けてより一層の貢献を果たすことができる、サステナブルカンパニーを目指したいと考えています。

小売業としての提供価値の向上

日々改善を積み上げながら新しいことに挑戦し、お客様や地域から信頼される企業であり続けます。

2016年9月の経営統合と同時に、サークルK・サンクス店舗からファミリーマートブランドへの転換を開始しました。この「CVSブランド統合」は、シナジーの最大化を実現するため、当初計画から前倒しさせた2018年11月末をゴールに見据えています。約5,000店をファミリーマートに転換することで、ファミリーマートブランドは、経営統合前と比較して約1.5倍の店舗網となります。経営統合のシナジー効果は、商品や物流網のほか、発注システムにもおよび、2019年度以降は80~100億円の効果を見込んでいます。

また、2017年8月には、ドンキホーテHDとの資本・業務提携の基本合意を行い、ユニーの店舗の一部をドン・キホーテとのダブルネーム店舗に転換します。人材交流や商品の共同開発・販売促進を本格化させる等、小売事業における積極的な協働を加速します。特にドン・キホーテ流のローコスト店舗運営からは学ぶところが多く、ユニー流の店舗運営とお互い良い意味で刺激を交わしながら進めています。

こうした新しい挑戦を積み重ねながらグループ総合力の強化を推し進め、中期経営計画の定量目標である2020年度CVS+GMSのセグメント利益600億円、そして連結ROE10%の達成に取り組みます。

中期経営計画の始動にあたり、テーマとして掲げた「Everyday IMPROVE」。これは、文字通り日々の改善を積み上げていくことを表したものです。経済的な成長を遂げるには、お客様からの支持を集め続ければならず、そのためにはお客様の立場での社会課題やニーズに敏感であり、それらに柔軟に対応できる企業であるべきです。勿論、一朝一夕でできることではないからこそ、この考え方が必要不可欠となります。長期的な成長には、自社の利益の追求のみならず、"社会とともに"という視点を持ち続けることが重要で、それこそが「くらし、たのしく、あたらしく」を理念とする私たちが進むべき道だと思います。

この羅針盤として、私たちは新たにマテリアリティ(重要課題)を選定し、優先的に事業を通じてこれらの解決に取り組むこととしました。気候変動対策などの「地球環境への配慮」や、全国規模での店舗展開という資源を活かした「社会・生活インフラとしての地域発展への貢献」、安全・安心な商品を提供する「サプライチェーンマネジメントの強化」と、刻々と変化するお客様のご要望に応える「消費者ニーズへの対応」、そして社員の働きやすい職場環境を提供する「ダイバーシティの推進」。これら5つのマテリアリティに対し、私たちだからこそできる事に「Everyday IMPROVE」を実践し、地域や世界のお客様への提供価値を高め、持続的な成長の実現を目指します。

自由闊達で活き活きとした組織づくりから

「Everyday IMPROVE《MORE》」の精神で、勇気と目的を持って正しく歩み続けたいと考えています。

私たちユニー・ファミリーマートグループは、小売業として地域社会に店舗を構え、地域の皆様とともに発展していくことを目指しています。新体制で始動した今、このことをあらためて全員で意識し、ベクトルを合わせていきたいと思います。企業経営は、会社側と社員側との両輪で成り立つことから、いくら会社側が理念や戦略を打ち立ててもそれを実践する社員がいなければ実現は不可能です。当グループは経営統合による誕生からまだ日が浅く、またドン・キホーテとの業務提携なども進めており、まさに異文化が入り混じった状態であり、刺激を受けながら多様性を理解し尊重し合うことが重要になってきます。

経営を取り巻く情勢は刻々と変わりますので、それに見合った対応を瞬時に行う必要があります。私たちもこの変化対応のスピードをさらに加速させていくためには、「Everyday IMPROVE《MORE》」で取り組まなければなりません。そして一人ひとりが勇気を持って意思表示し、目的を持って正しく行動することが不可欠だと思います。そのため、我々経営陣は可能な限り現場の社員と対話の機会を持つことが重要で、開放的で柔軟性のある企業風土を培っていく必要があると思っています。社員が多様性を理解し合い、自由闊達に活き活きと行動し続ける、そして2020年からその先の5年10年先にまでも目を向けた方向性を、会社として強く示すことができる経営を目指したいと思います。

決して簡単なことではありませんが、このようなことを実践していくことで、ユニー・ファミリーマートグループは、真に持続的に成長し、社会の持続的な発展に貢献していくことができると考えています。

これからの私たちの「IMPROVE」に、ご期待ください。